波多野睦美 監修・指導

イギリス音楽祭 札幌

波多野睦美 メゾソプラノ

 英国ロンドンのトリニティ音楽大学声楽専攻科修了。シェイクスピア時代のイギリスのリュートソングでデビュー。以来レパートリー、活躍の場を広げ、バッハ「マタイ受難曲」、ヘンデル「メサイア」などの宗教作品、オラトリオのソリストとして寺神戶亮、鈴木雅明、C.ホグウッドほか多くのバロックオーケストラと共演。オペラではモンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」皇后オッターヴィア、パーセル「ダイドーとエネアス」女王ダイドー、モーツァルト「イドメネオ」王子イダマンテなどを演じ、深い表現力で注目される。

 現代の音楽では、作曲家から厚い信頼を得て、間宮芳生作品のアメリカでの世界初演、オペラ「ポポイ」、サイトウキネン武満徹メモリアル、水戶芸術館「高橋悠治の肖像」、サントリーホール「作曲家の個展2013 権代敦彦」「サマーフェスティヴァル2016:ジャック・ボディ」「チェンバーガーデン2024」他に出演。

 「歌曲の変容」と題したシリーズを2005年から王子ホールで続け、古楽から現代にいたる独自の歌曲プログラムビルディングを行い、多彩な演奏家を招く。放送では「NHKニューイヤーオペラコンサート」「名曲アルバム」「BSクラシック倶楽部」「日本の叙情歌」「題名のない音楽会」等に出演。

 CDでは、古楽器との共演による「イタリア歌曲集」(レコード芸術特選盤)など数多くの名盤の他、高橋悠治(作曲/ピアノ)との、「ねむれない夜」、シューベルト「冬の旅」、栃尾克樹とのトリオによる「風ぐるま」、バンドネオン北村聡との「想いの届く日」など、クラシックから映画音楽まで多岐多数。また、脚本・演出を手がけた、音楽とダンスによる〈クリスマス・キャロル〉や、翻訳・朗読を担当した〈プラテーロとわたし〉など、歌と文学を融合させた舞台の活動を続けている。2019年に同翻訳による詩画集「プラテーロとわたし」(銅版画家・山本容子)発表。