12月21日〜24日までの4日間は「Studio26のクリスマス」として、素敵な音楽とクリスマス特別メニューでお過ごしください。
連日開かれるミニ・コンサートは、Studio26から皆様へのクリスマス・プレゼントです。豪華な顔ぶれが登場するミニコンサートをカフェご利用の料金のみでお聴きいただけます。ふだんクラシック音楽に触れることのない方も、これを機会に生演奏で聴くクラシックの素晴らしさを体験してみませんか?
出演者と曲目
21日(土)
15:00:坪田亮(元・札響チェロ奏者)、明上山貴代(ピアノ)20分
バッハ/アリオーソ
シューベルト/セレナーデ
フォーレ/シチリアーノ
ラフマニノフ/ヴォカリーズ
グルーバー/きよしこの夜
22日(日)
15:00:渋谷和恵(Studio26のお客様・ピアノ)10分
坂本龍一/戦場のメリークリスマス
ピアポント/ジングルベル
15:30:大坪昭(Studio26のお客様・チェロ)、明上山貴代(ピアノ)15分
メンデルスゾーン/無言歌
シューマン/幻想小曲集より 第1曲
ショパン/ノクターン第2番
23日(月)
15:00:田代夕奈(北海道教育大学2年・クラリネット)、明上山貴代(ピアノ)15分
レーガー/アルバムのページ
メンデルスゾーン/歌の翼に
サン=サーンス/クラリネットソナタより第1楽章
15:30:飯村真理(札響副首席ヴァイオリン奏者)10分
バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 より
プレリュード
ロンド形式のガヴォット
16:00:八條美奈子(フルート)、明上山貴代(ピアノ)15分
讃美歌/アメイジング・グレイス
レーガー/クリスマスの夢
フォーレ/シチリアーノ
ポンセ/エストレリータ
24日(火)
15:00:吉泉奈々子(ソプラノ)、吉泉善太(ピアノ)20分
モーツァルト/踊れ 喜べ 幸いなる魂よ(奈々子・善太)
クリスマス・メドレー(善太・編曲と演奏)
16:00:村中朋見(メゾソプラノ)、坂田朋優(ピアノ)30分
バッハ/「クリスマス・オラトリオ」より
おやすみ、いとしい子
伝・バッハ/アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳より
あなたがそばにいてくださるなら
トルドラ/歌曲集「6つの歌」より
母さん、俺は可愛い瞳を見てしまった
小唄
トゥリーナ歌曲集「歌のかたちの詩」より
捧げ物(ピアノソロ)
忘れないで
うた(カンターレ)
二つの恐怖
至上の愛
クリスマス・プレート(1,000円)
ベーコンとほうれん草のキッシュ
燻製カモ肉のアップルソース添え
ザウアー・クラウト
カボチャのポタージュ
いよいよ「特別な4日間」が始まりました。初日の21日は、15時から、元・札響チェロ奏者の坪田亮さんと、ピアニスト明上山貴代のデュオで、美しいチェロの小品を聴きました。予定されていたプログラムに加えて、グラナドスの『スペイン舞曲集』から「アンダルーサ」も演奏されましたが、歌心に溢れる坪田さんのチェロと、クリアで繊細な明上山さんのピアノが絶妙に溶け合って、うっとりするようなひと時が過ぎて行きました。一階席に集まったほぼ満員のお客様も大満足、「素晴らしかった」「幸せな時間だった」という感想が多く聞かれました。クリスマス特別メニューの「クリスマス・プレート」と「シュトレン」も大好評で、チェロの坪田さんは「もう食べ終わってしまうのか!」と惜しみつつキッシュを召し上がっていました。天候にも恵まれ「特別な4日間」は素晴らしいスタートを切りました。出演を快諾してくださった坪田さん、いつもながら見事なピアノを聴かせてくれた明上山さんには、この場を借りて深く御礼申し上げます。(明上山貴代さんは、Studio26音楽企画の頼もしいスタッフの一人です!)
今日のミニコンサートで演奏してくださったのは、お二人ともStudio26のお客様。ピアノの渋谷和恵さんとチェロの大坪昭さんに共通するのは、お二人とも長いブランクを経て、音楽に対する止むに止まれぬ愛情ゆえに楽器を再開したということ。そのため、お二人の音楽からは音楽に対する愛がひしひしと伝わってきました。そして会場を埋めたお客様たちが醸し出す暖かな雰囲気が、クリスマス・ミニコンサートにふさわしい場を作り出していました。大坪さんの演奏が終わった後に、小学校5年生でピアノを習っている大坪さんのお孫さんが、クレメンティのソナチネを演奏し、何よりのアンコールとなりました。
くつろいだ雰囲気の中で演奏者を身近に感じながら音楽を楽しむ、それこそがStudio26の理想とするところなので、今日のようなコンサートこそStudio26の真骨頂なのではないかと感じています。
Studio26のクリスマス第3日は、3組のアーティストが登場するという豪華版。まず最初に登場したのは、北海道教育大学でクラリネットを専攻する田代夕奈さん。まだ2年生とは思えない落ち着いた美しい演奏は将来の大成を予感させました。続いてステージに立ったのは、札響副首席ヴァイオリン奏者の飯村真理さん。飯村さんはStudio26で3年がかりのバッハ無伴奏ヴァイオリン全曲演奏というプロジェクトを今年完成させたばかり。その美しい余韻というべき無伴奏パルティータ第3番からの2曲は、飯村さんの次なる企画への期待をかき立てるものでした。最後に登場したのは、いまや北海道のフルート界を代表する八條美奈子さん。フォーレの「シチリアーノ」やポンセの「エストレリータ」など、定番の名曲をこれぞプロの音楽家というスタイリッシュな演奏で聴かせてくれました。月曜日の午後であったにもかかわらず、会場にはたくさんのお客様が集まり、和やかな雰囲気の中で間近にクラシックを聴く喜びに浸っていらっしゃいました。
「特別な4日間」の最後を飾るStudio26のクリスマスイヴは、2組の声楽リサイタルでした。1組目は、ソプラノの吉泉奈々子さんとピアノの吉泉善太さんご夫妻によるデュオリサイタル。奈々子さんの清楚なソプラノで歌われたモーツァルト、善太さん自身の編曲と演奏によるクリスマス・メドレーなど、心温まる演奏で会場を和ませてくださいました。4時からの出演は、メゾソプラノの村中朋見さんとピアノの坂田朋優さんのデュオ。これは上のプログラムをご覧いただいておわかりのように、本格的リサイタルと言っていいような充実した内容。しかも、このミニコンサートのためにとてもきれいなパンフレットまでご用意いただき、今日にかけた意気込みがひしひしと伝わってきました。どんなに小さなコンサートでも決しておろそかにはしない、という芸術家の良心と誇りとが感じられ、深く心を打たれました。
「特別な4日間」は、どの1日もそれぞれに特色あるミニコンサートが開かれ、私どもの予想を上回るお客様においでいただき、大成功のうちに終了致しました。出演にご快諾をいただいた坪田亮さん、渋谷和恵さん、大坪昭さん、田代夕奈さん、飯村真理さん、八條美奈子さん、吉泉奈々子さん、吉泉善太さん、村中朋見さん、坂田朋優さん(以上出演順)、そしてピアノ伴奏に八面六臂の大活躍だった明上山貴代さん、Studio26のピアノをいつもベストコンディションに保ってくださっている調律師の畠謙二さんに、この場を借りて心より御礼申し上げます。
Studio26 〒064-0926 札幌市中央区南26条西8丁目3-30 080-1888-0417